タローさんちの、えんがわ

「音楽をする」って、 「音楽的に生きる」ってこと

阿寒湖アイヌコタン(10/27)

5年前に初めて訪れた北海道は、あっという間に自分にとって特別な場所になってしまった。不思議な懐かしさまでを感じさせる、自然の様相や、空気。「身体に合う」という言葉が、何故かしっくりくる。この5年の間、時折想い出しては、無性にその感覚を「味わいたく」なっていた。

 

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遠くの方から雲が動き、光の描く風景が次々に変わる。たまらない…動けなくなる。

 

今回の北海道の旅は、高木正勝さんの舞台でご一緒した、阿寒湖シスターズ(kapiw&apappoこと絵美さん&フッキー)との再会、そして久しぶりの共演が目的の一つ。5年前に阿寒湖を訪れた際には、まさかこんな形で、もう一度阿寒湖に来るとは思っていなかった。二人の奏でる音楽は本当に素敵だ。

 

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阿寒湖アイヌコタン、オンネチセでの終演後写真

 

現地で合流した(同じく高木さんの仕事でご一緒した東京のパーカッショニスト佐藤直子さんは、実は北海道出身、しかしその前は関西は西宮在住だったという方で、なかなかご縁があったりする。僕と熊澤洋子さんと佐藤直子さんでユニットを編成したので、僕は弦楽器を中心に時折笛に持ち替えつつの舞台となった訳だが、結構多様な国にまたがる選曲内容になったことと、直子さんとは初めて合わせる曲も多かったことから、僕たちのステージは(演奏者本人たちにとって)スリルのある内容となった(笑)

 

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演奏中、ステージ上で孔雀チョウが舞い、時折体にとまったりしてた。不思議。

 

それにしても演奏会場となった、阿寒湖アイヌコタンの中心に位置する「オンネチセ」が、とても素晴らしい空間だった。会場ではちょうどコタンの様々な職人さんたちの作品を展示していたので、雰囲気は抜群、何か時空を超えたような空気が漂っていた。kapiw&apappoのapappoこと富貴子さんも言ってたけれど、イコロという大きなシアターが出来るまでは、ずっとこのオンネチセで伝統的な舞踊を毎晩やっていたとのこと。その長い年月の間の、芸能の熱気のようなものが、このオンネチセという会場にはあった。

 

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壁から飛び出したカムイたち。デカい…カッコいい…。

 

kapiw&apappoのお二人のステージは、以前目にした時よりもずっとグレードアップしていて、心に沁みるものがあった。お二人の歌で、音楽としてはほぼ完成してもいるので、そこに我々が音を重ねるというのにはある種の難しさもあったけれど、やはりシンプルで小細工のないものが美しい。僕は長く、世界各地の様々な地域のメロディーと関わってきたけれど、今回も改めてメロディーというものの本質について、気付くことや考えさせられることが多かった。それは、夏に訪れた、トランシルヴァニアバスクアルメニアグルジアで経験したことと、どこか深い所でつながっているのかも知れない。

 

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フッキーのお店ポロンノにて、阿寒湖シスターズのご両親と語り明かす

 

今回、初めて出会った人々と交わした話の数々も、忘れられないものとなった。特に、滞在中にアイヌコタンにあるフッキー(富貴子さん/apappo)のお店ポロンノで、阿寒湖シスターズのご両親から、様々なアイヌ文化についてお聞きすることが出来たのは、貴重な体験だった。

 

北海道在住の音楽家の方や、地元の子供たちと交わした会話も、なんだか忘れ難いものになっている。やっぱりこうして、どこかに出向いて、そこに暮らす人々と会うというのは素敵なことだなと改めて思った。

 

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湿原…コーヒーポット持って、一日座って眺めていたくなる。

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夕暮れの屈斜路湖と、ハクチョウたちと、おっちゃん。

 

妹が連れ添って、北海道までコンサートを聞きに来ていた闘病中の母と、コンサートが終わって次の日に合流し、阿寒湖周辺の各地を回ったことも、今回の旅を特別なものにしてくれた。それにしても、行きたいところや、やりたいことが、この旅で更に増えてしまった。まだ二回しか訪れていないんだから、当然なんだろうけど。

 

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吹き出す噴煙と、硫黄の香りに大興奮

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オホーツク海を臨む、柱状節理。たまらない…。

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この季節は、水面の落ち葉がとんでもなくイイ…。

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こんな感じで紹介されてたみたい

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釧路空港にこだまする、声なき叫び。

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ちょうどポロンノが出店してた催し。ネーミングがイイ感じ。

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地元高校生も、エゾジカ・ジビエのアピールに励んでいる

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何となく、いい感じ。

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この季節は、水面の落ち葉がとんでもなくイイ…。

今度は、いつ行けるかな。やっぱり山菜が取れる時期なんかが魅力的だ。あの素敵な森の中に分け入って行ってみたい。