タローさんちの、えんがわ

「音楽をする」って、 「音楽的に生きる」ってこと

2021年大晦日から元旦

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冬至を節目にしている僕にとって、冬至後の10日間は旧年のオマケという感じがしないでもない。これでも昔は毎年のように、年越しの演奏仕事やカウントダウン系イベントの仕事も受けていたことがあるんだけど、それも遠い昔のこと。今は全くそんな気にもなれない。
元々、自分の中には世間的な年末年始観があまりなかったような気もするが、それでも大晦日と元旦を節目に、こういったFBのような場で色んな人がそれぞれ旧年を振り返り、出会いや経験への感謝の言葉や新年への想いを書き綴られているのを眺めるのはとても楽しい。皆さんにとって良い年となるよう、願わずにはいられない。
僕たちは毎年、大晦日の夜には近くの山の常照皇寺に除夜の鐘をつきに行くのだけれど、今年はそれも中止になっていたようで…そんなことも全く知らず、凍てついた雪をジャクジャクと割りながら山道をかけ登って行くと、いつもと違って明かりもわずかなお寺の入り口には、同じく何も知らずにやって来た数人の人影が立ち尽くし、締め切られたお堂の中から村の役員の方だけでつく鐘の音が空しく響いていた。
暗がりの中にいたのは、近所のムーちゃんとイトちゃん、それから見知らぬ海外の人ふたり。「残念、いつもはみんなで鐘をついて、その後は寺の中でお茶がふるまわれるんだけど。」
仕方なく僕たち6人は、懐中電灯片手に真っ暗闇の山道を降りて行ったんだけど、ふもとまで降りたところで何となく気になって「ところでふたりはどこから来たの?」と尋ねてみた。すると海外からのふたりは「ブルガリアエストニアから…仕事で日本に来たんです」と言うではないか。ちょうど11月のイベント「ツクル森」で、ブルガリアエストニアの音楽を演奏していた僕たちにとって、これはちょっとドンピシャ過ぎやしない?(笑)
「せっかくだから、みんなでうちに寄って、これからお茶しようか?」
そんなこんなで、除夜の鐘の中止を知らずに山の上に集まった6人は、どういう巡り合わせかそのまま我が家で深夜の新年お茶会をすることになった。もちろん僕たちはブルガリアエストニアの曲を演奏したんだけれど…2021年最初の演奏が、こんな風に幕開けるとは思いもしなかった。
このところ確かに、以前にも増してこういうことが頻繁に起きている。様々なことが加速しているような実感もある。世界が、いろんな人たちが、新しい方向へと舵を切れるように。祈り新たにしたい。